シルク生地と繭

更新日:2022年04月22日

シルク化粧品の誕生秘話と美容効果とは

今ではシルクが衣類だけでなく、美容成分として注目され、シルクの特長を活かした化粧品が売られています。

この章では、シルク化粧品が誕生したきっかけ、またシルクにはどんな美容効果が期待できるのか、解説していきます。


シルクとは

蚕、繭、生糸

シルクとは、カイコガ科に属する昆虫の幼虫「蚕」の口から吐いた動物性の天然繊維で、蚕がサナギとなる過程で、外界から身を守る為に糸をぐるぐる巻きにしたタマゴ形の巣が「繭(まゆ)」です。

シルクの歴史を見ますと、なんと今から5000年前には利用されていたことが中国の遺跡古墳から発見されています。

それから数千年後、弥生時代の前期に日本に伝わり日本独自のシルク文化へと進化して行きました。

光沢、軽さ、手触りの良さから「繊維の女王」とまで呼ばれ、日本の民族衣装である絹織物の和服は、各時代とくらしを映す鏡となり、気品と優雅さをかもし出し続けています。

振袖

現在では、和服以外にも洋服、インナー、靴下、ハンカチ、ネクタイなど色々なシルク製品として活躍中です。

そして見逃してはならないのがシルクを活かした化粧品です。


シルク入り化粧品が誕生したきっかけ

女工さんの手が綺麗になった

女工さん

この画像、歴史を勉強した時に見たことありませんか。

明治維新の象徴でもある富岡製糸場で働く女工さんの手が白くて透明感のある肌になっているのはあまりにも有名な話で、これがきっかけでシルクが注目され始めました。

美しい手

この発見がシルクを活かしたスキンケアの起源であり原点となっています。

その後は大学など色々な研究機関にてシルクの特長が解明され、論文をはじめ書籍などで次々と発表されるとますます注目される素材となり、シルク化粧品の製造に拍車がかかりました。

シルクの紹介本

シルクに期待するスキンケアとは

ではシルクを活かした化粧品にはどんなスキンケアが期待できるのか、具体的に説明していきましょう。

これがシルク繊維の拡大写真

シルク繊維の断面図

繭を作っているシルク繊維は、水に溶けやすいセリシンと逆に水に溶けにくいフィブロインというたんぱく質から構成されています。

繭玉を化粧品用の成分に加工

繭からシルクエキスとパウダーに加工

水溶液で抽出されたセリシン18種類のアミノ酸を含み、天然保湿因子に近い保湿成分となり肌に潤いを与え、肌内からの保湿にも貢献します。

一方で洗練して残ったフィブロインは、光沢を発する柔らかい繊維となり、繊維特有の吸湿と放湿の水分調整で保湿ケアに、紫外線をカットして肌を守る、そして優しいスクラブ洗顔の素材として角質ケアにも活用できます。
また今では加工技術の向上で、繊維を分解してアミノ酸エキスに加工され、セリシン同様の保湿成分として利用されています。

このように多機能のあるシルクを洗顔機能や保湿ケアとして活かしたシルク入り化粧品が色々なメーカーで製造されており、その一つがこのサイトで販売している「シーエルケイ(SILK)」です。


シルクについてもっと知ろう



監修者:30年以上のベテラン化粧品営業師
新井貴信