肌が喜ぶ保湿成分

天然保湿因子と細胞間脂質とは

今回は美肌に欠かせない角質層にある「天然保湿因子」と「細胞間脂質」についてスポットを当てます。

天然保湿因子と細胞間脂質

肌表面の角質層は表皮細胞が死滅してできた細胞が積み重なった層、自力では保水も細胞同士を整列させることもできません。

しかしキメのある肌が形成されているのは、角質層に20%~30%ほどの水分と細胞同士が整列されているからです。

その役目をになっている2つの保湿因子を詳しくみていきましょう。

天然保湿因子とは

「天然保湿因子(てんねんほしついんし)」は、Natural Moisturizing Factor(ナチュラル モイスチュアライジング ファクター)の頭文字をとって、別名「NMF」とも言われています。

どこに存在し、どうやって作られるのか、成分の組成など順次説明していきます。

天然保湿因子は角質細胞内に存在し、一つ一つ死滅した細胞が干からびないよう水分を蓄えています。

天然保湿因子(NMF)のイメージ

どのようにして天然保湿因子はつくられるのでしょうか?

肌のターンオーバー

解説図をご覧ください。

基底層で作られた細胞は上へ上へと押し上げられながら少しずつ変化していきます。

その過程で細胞一つ一つにある細胞核(図でいえば細胞の中の印)などの内容物は酵素によって分解され、最後は天然保湿因子という保湿成分に生まれ変わります。

米を発酵させてお酒を造る、これと同じような工程が肌のターンオーバーによって作られているのです。

では作られた天然保湿因子の組成をご覧ください。

天然保湿因子の組成グラフ

性質は水溶性で、アミノ酸が最も多く、PCA、尿素などのアミノ酸代謝物を含めると約60%がアミノ酸類となり、その他にミネラル、乳酸塩などが含まれています。

さらに主成分のアミノ酸組成を見ると、セリン、グリシン、アラニン、アルギニン、プロリン、グルタミン酸、バリン、ヒスチジン、ロイシン、リシン、アスパラギン酸、チロシン、イソロイシン、フェニルアラニン、レオニン、メチオニンといった16種類のアミノ酸で構成されています。

このように天然保湿因子は色々な成分が集まり、水分に溶け込んだ電解質として存在し角質細胞が干からびて形が崩れないようにして美肌の原資を作っています。


細胞間脂質とは

「保湿の王様」と言われるセラミド、本当は単体ではなく細胞間脂質のいち成分です。

細胞間脂質はどこに存在し、セラミドの構成比率と働きについて見ていきましょう。

細胞間脂質は角質細胞の隙間に存在しています。

細胞間脂質

細胞と細胞をモルタルのように接着してバリアとキメを整える保湿力NO1、それが細胞間脂質です。

性質は脂溶性で、主成分はセラミドが50%、その他に遊離脂肪酸20%、コレステロールエステル15%、コレステロール10%、糖脂質5%となっています。

細胞間脂質の組成円グラフ

セラミドを見ても300種以上のセラミド分子が確認されており、それぞれが巧妙かつ絶妙なバランスで組み合わさって型を作り、その種類は7種とも12種とも言われています。

細胞間脂質(セラミド)が作るラメラ構造

力強い保水力の仕組みは、水に混じりやすい親水基とアブラに混じりやすい親油基という特性を兼ね備え、 角質層内では規則正しく並び、水層と脂層が何層にも重なりあう「ラメラ構造」(解説図)を形成し、水分を挟み込んでいます。

天然保湿因子と同様、表皮細胞から角質細胞へと変わる時(ターンオーバー)、細胞核などの内容物が酵素によって分解され脂溶性の細胞間脂質へと生まれ変わります。

自分の肌に一番ベストな美容成分

自身の肌代謝によって作られる「天然保湿因子」と「細胞間脂質」、この成分があってこそ美しい肌が形成されます。

安心・安全はもちろんのこと、保水力、バリア調整力はトップクラスで、どんな高級な化粧品でもってしても太刀打ちできない美容成分が「天然保湿因子」であり「細胞間脂質」です。

ですから

『クレンジングや洗顔料には気を使っていただきたい』
『メイクを落とす度、洗顔をする度に肌が泣くほど自分で作った保湿成分を奪わないでほしい』

これは私の願いです。

優しい洗浄力でもってリフレッシュ&清潔にするアイテムをどうかお選びください。


更新日:2020年9月23日
文責:スキンケア化粧品の営業歴29年
シルキーズ代表 新井貴信