国産で無農薬

「国産で無農薬のシルクがいい」と聞きますが!?

シルクコスメを販売していますと、お客様よりこんな質問をよくお受けします。

「原料は国産ですか?」、「無農薬のシルクですか?」など。

『国産=品質がいい・安心』、こんなイメージが全般的に定着し、当然シルクにも当てはまるかのような感じでご質問してこられると思います。

「国産」とか「無農薬」などを売りにしておられるショップがあるのでいかしかたないかもしれませんが、結論から申し上げますと、シルクの原料となる繭の産地が国産でも外国産でもスキンケア効果には関係ありません。

産地は違えども繭は繭、シルクはシルクなんです。効果に差はありません。

もし気にされるのなら、産地より加工方法やシルク成分の配合量、他にどんな成分が配合された化粧品なのか、またシルクとの互換性はどうなのか、そしてシルクの特長を活かすためどんなこだわりや工夫をしているのか、こちらに注視したほうが結果を出すスキンケア情報となるはずです。

私は呉服業界(繊維関連)とコスメ業界(現役中)に携わってきました。
プロフィール

繊維業界の立場から見た場合は、繭玉から取れる1本の絹糸の質と製糸工場の技術力が問われ、生糸としての品質や光沢を評価します。何故なら着物や服など織った生地風合いに直結するからです。

しかし、生糸の質=スキンケア効果はまったく別の話し

コスメ業界の立場から見た場合は?

化粧品では生地の風合いはまったく関係ありません、あくまでも肌に対しどんな効果をもたらすかが評価基準になります。

つまり繭玉に含まれるたんぱく質(アミノ酸)が問われる訳です。

収穫される野菜でも全てA品とは限らないし、ちょっと傷ついたり形が悪いB品でも味や栄養価は同じです。

これと一緒で国産であろうと中国産、ブラジル産でも品質のよい繭玉もあればそうでないものもあります。

注視するならば、蚕や繭の飼育方法、収穫された繭玉を選別する工場のコンプライアンス(企業姿勢、取り組みの資質)を見るべきです。

「輸入モノであっても日本商社の委託で海外で養蚕されている蚕は、日本のDNAが含まれた蚕を使って生産し、これが輸入されている」と糸商をしている友人から聞きました。

また生糸業界では「ブラジル産が良い」と言われているそうです。それは日本からブラジルへ移民した日本人がその地で養蚕技術と産業の地盤を築き、それが今も伝承されているからだそうです。

産地の環境問題について

シルクは蚕(かいこ)という昆虫から作れる動物性タンパク質の繊維です。

蚕は昆虫です。蝶の幼虫であることを頭の中でイメージしてください。

蚕

昆虫の中でもひときわデリケートな性格の持ち主で、ひどい公害や残留農薬がある環境化では元気に育ちませんし繭玉を作ることだってしません。

もちろんエサとなる桑の葉に農薬がついていれば食べませんし、もし食べたとしても弱ってしまって死んでしまう、それぐらい神経質な昆虫です。

エサとなる桑の木はどうでしょうか。

この木は盆栽のように手をかけなければ育たない弱い木ではありません。森林などで生えている木々と同じく丈夫で、剪定さえしてやれば豊富に葉をつけます。農薬の必要などまったくありません

ですから、生糸業界や京都の室町・西陣界隈(呉服の街)では「農薬」なんていう言葉は一切でてきませんし、当たり前すぎて、「無農薬ですか?」と質問したら逆にビックリされたり、「野菜と一緒にしんといてー、あんたもうちょっと勉強しなはれ!」と小馬鹿にされるのがおちです。

このように「外国産」と聞けば、“大気汚染や農薬が混入しているのでは?

という疑問を持つのは大きな勘違いです。

蚕はデリケートで弱い昆虫であるこのことは間違いのない事実、野菜ではありません!

印象操作に影響されないように

化粧品に求められる成分とは、シルクに含まれるアミノ酸や絹繊維(パウダー)の効果をどうスキンケアに活かすか!

原料の産地を問題視するより、肌ケアとしての活かし方にどんな工夫をしている製品なのかに注視した方が、きっと自分の肌を綺麗にしてくれる化粧品に出会えるはずです。

ネガティブ心理を利用した販売戦略や情報だけを信用されませんようにくれぐれもご注意ください!

私もそうですが人間ってどうしても不安情報が耳に入るとそれが気になったり信じやすい傾向にあります。

印象操作に惑わされることなく、ちょっと冷静になってじっくり情報収集して見落としがちな真実を知ることこそ大事。

その結果、より知識が深まったり新しいモノや気づきが見つかると私は思います。

文責:スキンケア化粧品の営業歴29年
シルキーズ代表 新井貴信