配合成分の解説

更新日:2022年05月06日

SILKクレンジングジェルの全成分解説

クレンジングジェルは、シルクの潤いを感じながらメイク落としができ、洗浄剤、オイル、香料、パラベンなどは無添加、配合成分のほぼすべては敏感肌用の化粧品に利用されている成分構成となっています。

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『SILKクレンジングジェル』に配合している全成分の解説

グリセリン

グリセリンは、根・茎・葉を形成している高等植物や海藻、動物や人間にも含まれており、皮下脂質というかたちで蓄えられています。
一般的な製造方法は、石油、ヤシ油や牛脂などの天然油脂などを高温・高圧で加水分解(アルカリ剤等を使用)して、脂肪酸(石鹸素地)と水溶液に分離します。

無色透明で無臭、粘性のある液体で甘い味がします。
敏感肌用の化粧品だけでなく幅広く、保湿剤、溶剤、感触の良好を目的として利用されています。
水溶性の保湿成分(シルクアミノ酸、ヒアルロン酸、コラーゲン、植物エキスなど)とは相性がよく、一緒に配合すれば、さらに保湿効果が上がったり、のびや滑りがよくなります。

BG

化粧品の基材(基本成分)としてよく利用されるBG、
別名「ブチレングリコール(Butylene Glycol)」とも呼ばれ、水溶性の成分で多価アルコールの一種です。
多価アルコールとは、2個以上の水酸基(OH)を持つアルコールですが、一般的に解釈されているアルコールとはまったく異なります。
例えば水素(H)が2個と酸素(O)1個が引っ付いて水に、炭素(C)が集まってダイヤモンドになるようなものです。
アルコールは熱と一緒に揮発するのでスーッとしますが、BG(ブチレングリコール)はしっとりとした使用感になります。

BGには保水力があり、スキンケアとして補えば角質層に浸透して潤いをもたらせるので敏感肌用化粧品以外にも保湿剤として汎用されています。
その他にも防腐作用があり、BGを配合することで防腐剤の配合率を抑えることが可能になります。
さらに、油性成分と水が混ざり合う相溶性があります。

ペンチレングリコール

ギ酸と炭化水素からなる多価アルコール(二価)で、有機物(炭素を主な成分とする物質)に含まれています。
原料はほぼ石油由来ですが、昔から化粧品などの基材や保湿剤として幅広く利用されおり、安全性の高い無色無臭の液体成分です。

使用感はグリセリンと比べるとさっぱりとしていて、感触改良剤として利用されることがあります。
保湿以外ではBGと同じく防腐作用があります。
水と油、どちらにもよく溶けることから、敏感肌用をはじめ多種多様のスキンケア商品に利用されています。

安全性データ
[ヒト試験] 101人の被検者に0.112%ペンチレングリコールを含むファンデーションを対象にHRIPT(皮膚刺激性&感作性試験)を半閉塞パッチにて実施したところ、この製品は皮膚刺激および皮膚感作の兆候を示さなかった(Consumer Product Testing Company,2010) 引用:化粧品成分オンライン:「ペンチレングリコール」の総合レポートより

アルギニン

シルクや人間の体(皮膚、臓器、筋肉、血液など)は18種類~20種類のアミノ酸から出てきていますが、その一つに「アルギニン」があります。
一般的な製造方法は、大豆、玄米、トウモロコシ、サトウキビなどの原料を微生物で発酵させる方法で作られます。

角質細胞の中には天然保湿因子という保湿成分があり40%近くがアミノ酸で構成されています。その中で一番多いのが、セリンで20.13%、2番目がグリシンで13.27%、3番目がアルギニンで9.18%というアミノ酸になっています。
このようにアルギニンは肌に存在している保湿成分であることから、肌に優しい保湿成分と言えます。

アミノ酸の中でも塩基性が強いと言われています。
「塩基(えんき)」って何?
酸性のものを中和するアルカリ性の成分と理解してください。
SILKクレンジングジェルが、洗浄剤・オイルフリーのコンセプトにできるのは、アルギンの特長を利用しているからです。
またアミノ酸自体にも界面活性剤のような乳化作用があります。

加水分解シルク

繭

家蚕(かさん)からとった絹繊維を酸、アルカリ、BG、たんぱく質分解酵素などを使って分解した水溶液が『加水分解シルク』と呼ばれるものです。
絹は「セリシン」と「フィブロイン」という2つのたんぱく質から構成されていますが、各原料メーカーによってはセリシンだけを含むもの、フィブロインだけを含むもの、そして両方のたんぱく質を含む加水分解シルクがあります。
(基礎化粧品「シーエルケイ」はセリシンのみです)

角質層に存在する天然保湿因子の組成に近いことから馴染みが格段によく、さっぱりとした使用感ながら保湿効果が長続きする特長があります。
肌のコンデション剤だけでなく、傷んだ髪のヘアコンディショニング剤としても利用され、安全性、機能性、実績なども申し分なく、今後もさらに利用範囲は広がっていくことでしょう。

乳酸桿菌/乳発酵液

乳清(ホエイ)

乳酸桿菌・乳発酵液の原料は牛乳で、乳酸桿菌を使って発酵した液体です。
身近なところでは、「乳清」とか「ホエイ」と呼ばれるヨーグルトの上澄み液になります。
平成の始め頃は、化粧品の配合成分名として「ホエイ」と記載できたのですが、一般ユーザーにも原料が分かるようにと定められてからは「乳酸桿菌・乳発酵液」と表示されるようになりました。
乳清の歴史は、シルクと匹敵するほど古く、古代ギリシャの時代までさかのぼります。
当時から栄養食材だけでなく美容に活かされていた資料があり、欧州地方では日常生活に欠かせない伝承成分となっています。

乳酸桿菌・乳発酵液は、母乳に近く「完全栄養素食品」とも呼ばれ、アミノ酸、ビタミン、ミネラル、多糖類、乳酸などお肌のお手入れにうれしい成分がバランスよく含まれています。
角質層に存在する天然保湿因子に近い構成であることから肌になじみやすく、みずみずしい肌へと導いてくれます。
肌のバリアや保湿維持に関与している常在菌、これは「美肌菌」とも呼ばれていますが、エサとなって育菌に貢献します。

褐藻エキス

昆布

褐藻エキスは、昆布、ワカメ、ヒジキ、モズクといった食用でお馴染みの紅藻類の海藻からアルカリ下で加熱して抽出されたエキスです。
主な成分はアルギン酸であることから、化粧品の表示成分名としては「褐藻エキス」とか「アルギン酸Na」と表示できます。
加工された褐藻エキスは、水溶性で水によく溶ける性質があり、保湿剤、増粘剤、結合剤、乳化剤として、食品、スキンケアやメイクアップ商品など、様々な商品に利用されています。

褐藻エキスは粘性質多糖類で、アルギン酸以外にもアミノ酸、ミネラル、無機質(ヨード、カリ)が含まれて、優れた保湿効果を発揮します。

セイヨウオトギリソウ花/葉/茎エキス

セイヨウオトギリソウの花

黄色い花をつけるセイヨウオトギリソウは、ヨーロッパ地方に自生する多年草で日本にも帰化して野生化しています。
昔から民間薬として利用され、花はハーブティーとして用いられていました。
セイヨウオトギリソウの花、葉、茎から抽出されたエキスには、ヒペリシン、タンニン、ビタミンCといったスキンケアに有効な成分が含まれています。

オウゴン根エキス

コガネバナ

コガネヤナギの根(オウゴン)から抽出されるオウゴンエキスには、フラボノイド系物質であるバイカリン・バイカレンを含み、多様な美容作用がある保湿成分です。

ノイバラ果実エキス

イノバラ果実エキス

イノバラは日本の原野や河原など、ふつうに自生している日本を代表するノバラ(野薔薇)の一つです。
花期(初夏)になると上記写真のような白い花をさかせながら優しい芳香を放ち、秋になると花の下分にある萼筒(がくとう)が膨らみ、見た目が果実のような偽果を作ります。
この偽果から抽出したエキスが「ノイバラ果実エキス」として化粧品用の保湿成分として利用されます。
ノイバラ果実エキスには「フラノボイド」が含まています。

シャクヤクエキス

シャクヤクの根から抽出されるエキス。
このエキスには、タンニン、ペオニフロリンなどが含まれている保湿成分です。

ワレモコウエキス

ワ レモコウの根と根茎から抽出されるエキス。
このエキスには、タンニン・サポニンなどが含まれている保湿成分です。

トウキ根エキス

トウキ又は、他近縁植物の根から抽出されるエキス。このエキスには、ビタミンB12などが含まれている保湿成分です。

アロエエキス

主にケープアロエの葉から抽出されるエキス。
このエキスには、アロインが含まれていている保湿成分です。

クララエキス

クララ(クジン)の根から抽出されるエキス。
このエキスには、マトリン、オキシマトリンなどが含まれていている保湿成分です。

マグワ根皮エキス

クワ(ソウハクヒ)又は、他近縁植物の根皮から抽出されるエキス。保湿成分。

オタネニンジンエキス

薬用のオタネニンジンの根から抽出されるエキス。このエキスには、サポニン、アミノ酸、ビタミン類が含まれている保湿成分です。

カルボマー

安全性の高い増粘成分です。水溶性の増粘剤として広く使用されています。ジェル状にする目的で配合しています。

コカミドDEA

天然ヤシ油から作られるアルカリ性質を持った界面活性剤です。
配合目的はpH調整剤として使用。酸性であるカルボマーを中性以上にして増粘を強くすることでジェル状に仕上げます。
他メーカーでは起泡剤として利用されていますが洗浄力が弱く、またシーエルケイクレンジングジェルを擦っても泡立たないことから配合量は1%未満と少なく、洗浄目的ではありません。
SILKクレンジングジェルにはアミノ酸が多く配合されており、アミノ酸との相性がよいのも配合理由の一つです。

グリチルリチン酸ジカリウム

“甘草”の根から抽出した保湿成分です。

アラトイン

ヒレハリソウの地下茎の根汁に含まれた保湿成分です。

PCA-Na

皮膚角質層に存在する天然保湿因子の一つで、優れた保湿作用を持ち、肌表面の保湿性を高めます。

ココイルアルギニンエチルPCA

アミノ酸の一種であるL-アルギニンを基本構造にもつ極めて安全性の高い界面活性剤で、SILKクレンジングジェルの主成分「アルギニン」との相性がよく、防腐剤の補助として配合しています。

ポリクオタニウム-51

ヒアルロン酸の2倍の保湿力を持ち、安全性の高い保湿成分で乾燥から肌を守ります。

ヒアルロン酸Na

ヒアルロン酸は、皮膚、眼球、軟骨、血液など人の体内に広く分布しているムコ多糖体の一種です。

皮膚

皮膚(真皮)内では、コラーゲンとエラスチンで網目状になった隙間にヒアルロン酸がセリー状で存在しており、水分を保ちながらクッションのような働きをしています。
鶏の鶏冠(とさか)から抽出した製造法もありますが、現在では乳酸菌や連鎖球菌などを利用した微生物発酵法によって大量生産されています。

ヒアルロン酸

ヒアルロン酸そのものは白色の粉末であり、水に溶かすとシロップのようにトロみがでて無色透明なゲル化状になります。

ヒアルロン酸の特長はなんと言っても水分を蓄える力が強く、1gに対し2L~6L、つまり200倍~600倍の水分を蓄える保水力が魅力です。
化粧品では保湿剤として利用されますが、ヒアルロン酸の配合率を1%にするとゼリー状の粘度となりますので、サラッとした化粧水ではほんの0.0数%の配合率になっていることが多いです。
安全性も高く水に溶けやすい、そして成分名の認識度もあり、各化粧品メーカーにとっては扱いやすい保湿剤になっています。

スキンケア効果としては、ヒアルロン酸を補うことで角質内の水分を高めたり、肌表面の乾燥を防ぐことで透明感のあるみずみずしいお肌が期待できます。
水溶性で皮膚内にも存在する成分であることから、肌はもちろんのこと毛穴な皮脂腺に対してもリスクが少なくスキンケアができるのもいいです。


監修者:30年以上のベテラン化粧品営業師
新井貴信